シュール・ムジュール デサキ
「洋服屋」さんのブランディングデザイン
デザインでクライアントの事業にかかわる。異化しつつ、深く寄り添って同化する運動体でありたい。CIとなればなおさら深い。綿々と築いてこられた事業史を前にして、ただそれらしい風のデザインでは歯が立ちません。コンセプトを詰めるにつれ、行く手にハッキリ姿を見せてきた西洋紋章に、あえてまっすぐ、身体ごとがっつり、取り組みました。自分のアイデンティティも問われます。そんなとき、服の原点に立ち返り、着る人の心を豊かにすることをおもう服作りの姿勢に、同じ作り手として感銘を受け、勇気づけられます。硬直するのでなく、あらたな気をとりこんで、しなやかに、チャーミングに呼吸してこそ、伝統は未来へと生きていくんじゃないか、そんなふうに思います。