第2回目となるデザインキャンプ。秋晴れの3連休が明けた火曜日の夜、幅広い世代の6名が集まり、

「グラフィックデザイナーの資格とは何か」について、ディスカッションを始めました。

テーマを考えるきっかけとなったのは、クライアントからの何気ない一言。

「なぜ資格はないのか?」…確かに、考えてみれば、資格がない。

という事は、誰でも名乗ることができる。果たして、それは良い事なのか?

資格のある他の仕事と「グラフィックデザイン」はどう違うのか?

資格化される事の意味は?その必要性はあるのか?皆で考えてみました。

「基礎、基準がつけられない」「技能の善し悪しを測りようがない」「独占的な業務ではない」、

「枠に捕われて自由な発想がなくなる」「アマとプロの差別化ができる資格は、あったほうが良い」など

資格化が難しいと思われる理由や、そのメリットやデメリット。

様々な意見が出て盛り上がりましたが、答え探しが目的ではありません。

このディスカッションを行う事で、皆の「グラフィックデザイン」に対する姿勢や、

大切にしている部分が、具体的な言葉となって表れ始めました。これこそが、今回の醍醐味です!

次第に話は「必要な技術とは何か」に移り、

「アイデアが必須」「そこから形にできるかが技量」など、さらに深層部へと進みます。

次にワークショップ的な要素を交え、皆の考える「グラフィックデザイナーの資格」を

レーダーチャートにしてみました。

6項目以上の「能力」を条件に各項目の重要度を示し、図にして行くことで、

各自の考える、必要な「能力」や「適性」「条件」が示されました。

それぞれの「資格チャート」を発表し、各自の一番必要だと思う「能力」を集めてみました。

「アイデア」「表現力」「バランス」「ヒアリング」「消費者心理」「経験」

およそ1時間のフリーディスカッションと、後半のワークショップを経て、僕が感じた事。

資格がない仕事だからこそ、切磋琢磨し、技能や感性を磨く楽しさがあるのではないだろうか。

そして、今回のテーマでは、各自が持つ理想的な「グラフィックデザイナー像」を

「視覚化」できたのではないだろうか。

参加者の感想

植松達馬氏

とても難しいテーマでした。 これまでを振り返ったり、これからを考えたり、 自分を考える良い機会になったと思います。 話は尽きず、楽しかったです。

佐野千敏氏

明確な「資格」がグラフィックデザイナーには今のところ無い! しかし「資格」があっても 実力がなければ 食っていけない業種だ! 初対面のクライアントには 不利! 広告賞を穫ってないので 不利! 資格を有する建築家や 美術大学を出ていないので 同じテーブルにつくと 歯がゆい思いをする! わかるわーその気持ち! 自分には 前出の要素が すべてないからだ! そこで その方々に勝つためには 実力はあたりまえとして! 「トークを磨け」「アイデアを磨け」をこころがけ!目指なあかん!と! 「資格」がなく 歯がゆい思いをする打開策として 最重要課題は!JAGDAの名を高みに!押し上げる努力を仕掛けな!と! 海外にアピールするより! まず日本国内! 一般の国民に認知度アップを計らな!と! 思う訳であります!

清水友人氏

いつもならお題について事前に考え、なにか答えを用意していくのですが、 今回は、あえて何も考えず参加したので、普段から考えている自分の考えをそのまま出すことができました。 参加者のみなさんの考え方も、自分には意識していなかった部分があったりして、とても楽しい有意義な時間となりました。 また改めて個人的にデザイナーの資格について考え、自分なりの答えを見つけ出し、仕事に活かせればと思います。

鈴木哲矢氏

デザイナーとは。デザインとは。 日ごろ目に耳にすることばであり、その周りのことは考えているつもりでしたが、 いざ項目立てて、その「資格」という水準を明瞭にしようとすると難しい。 効能や有用性と対峙する「職責」。 さまざまな立ち位置からの「拠り所」。 もっと掘り下げて絡めていかなければ、と再確認しました。 参加された方々の普段の立ち位置や視点など、自分以外の意見は やはり新鮮でした。 良いテーマをありがとうございました。

竹内真二郎氏

技術が発達して、いろんな人がものづくりできる今の時代にプロとしての差とは何か? 今回の話し合いで、より一層デザイナーとしての自覚を高めて制作しないといけないなと思いました。 みなさんとお話しできて楽しかったです。

谷 勝博氏

「グラフィックデザイナーの資格とは何か」という難題(?)がテーマでしたが、 仕事やキャリアによって求められることが違うので、なかなか一言では表せないと感じました。 ナビゲーターの松山さんからのお題「必要なチカラ」は、 普段じっくりと考えもしなかったことでしたので新鮮でした!

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